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「死神の棋譜」

 2023-11-05
JR中央線・総武線快速の三鷹駅にある
平林会計事務所の税理士、平林達夫です。

これは面白そうだなと思って以前から
いつか読んでやろうと思っていた作品の1つ、
奥泉光の『死神の棋譜』を読了しました。

初夏、名人戦の最中に詰将棋の矢文が見つかった。その「不詰めの図式」を将棋会館に持ち込んだ元奨励会員・夏尾は消息を絶つ。将棋ライターの〈私〉は、同業者の天谷から22年前の失踪事件との奇妙な符合号を告げられ、かつての天谷のように謎を追い始めるが――。幻の「棋道会」、北海道の廃坑、地下神殿での因縁の対局。将棋に魅入られた者の渇望と息もつかせぬ展開が交錯する究極のミステリ!


というのが、公式の粗筋。

奥泉ミステリーは好きですし、将棋ネタといえば
例えば宮内悠介の『盤上の夜』という傑作もあるので、
それと比較してみるのもいいかもしれないこともあり、
これはどこかで読むべきだと思っていたのです。

内容的には、マジックリアリズム的というか、
現実に非現実が溶け込んで混ざって
混然一体となったような描写の多い作品です。

ですので、どこまでもロジカルな視点でミステリーは
読みたいという人には、向いていないかもしれません。

とはいえ、それを言い出すと、奥泉光の作品は
もともとそういう傾向が強いので合わない
ということになってしまうのですけれども……

ただ、そうであるが故に本作は、読んでいくうちに
作品に深く浸って心地よい酩酊感を味わえるというか、
小説を読んでトリップするという、本読みには
たまらない体験ができるのが素晴らしい。

奥泉光の文章はクセが強いのですが……

読みにくいわけではないので、例えば書店で
本書を手に取ってパラパラとめくってみた時に、
何だか難しそうな文体だなと思っても、
そこで引かずに是非、読み進めてほしいところ。



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